釣りをやってて一番の楽しみとは何だろうか。
魚との勝負を楽しむ?家族との大切な時間を過ごす?海を見ながら解放感に浸る?
人それぞれに楽しみ方はあると思うが私が思うにやはり自分で釣った魚を食べる醍醐味は外せないだろう。
では誰に料理して貰う?
奥さん?
いやいや、やはり自分で釣った魚は自分で捌いて料理する。
これに尽きると思う。
釣った魚を食す事は海の幸の小さい命の有り難さを実感出来るものだと私は思う。
特に捌くと言う作業はそれをとても実感出来る。
そして何より魚の骨格が分かるので煮魚や焼き魚などを食べる時に無駄なくキレイに身を残す事なく食べる事が出来るようになる。
無駄なくキレイに食すと言うのは釣り人として魚に対しての最低限のマナーだと私は思っており我が家の息子にも魚をキレイに食すと言うのは日頃から口うるさく言い聞かせております。
なので是非に持ち帰った魚を捌く作業は自分でやってキレイに食して頂きたいと思う。
【捌く道具】
魚を捌く道具となると当然に包丁となりますね。
ご家庭にあるステンレス製の三徳包丁(万能包丁)でも問題は無いがやはり切れ味の鋭い和包丁を使いたいもの。
特に皮目を切る時や半身を中骨から切り離す作業は格段に捌き易さが違います。
この和包丁というのは三徳包丁の様に両刃ではなく片刃になっており魚を捌くのにとても合理的に出来ております。
それ故に右利き用と左利き用とあります。
右利き用は右側に傾斜がついており左利き用は反対の左側に傾斜がついてます。
通常売っている物は大抵は右利き用ですね。
左利きの方は購入時には注意して下さい。
【和包丁の種類】
全種類数えるとプロが使っている物も含めるとかなりの数になります。
それは素材によってその本数の包丁が存在するからです。
和包丁と言うのはそれ程奥が深く食材の良さを活かす為の包丁なんですね。
食材に対する日本人の心だと思います。
一般家庭においての和包丁をご紹介しましょう。
私が25年以上使い続けているMy包丁です。
上から順に
・薄刃包丁
これは野菜専門の包丁です。
桂むきがし易い様に刃が長くなっております。
私はこの包丁で大根や人参などを桂むきにしてツマを作ります。
昔ながら一般家庭で多く使用されてきた物はもう少し短くこじんまりした形状で菜切包丁として使われております。
・出刃包丁
魚を捌く包丁です。
・柳刃包丁
刺身用の包丁です。
刃が長く先が尖っていて色々と細工をする上でとても使いやすい。
この3種類が平均して昔ながらの家庭にある和包丁ではないかと思います。
しかし今時この和包丁を置いているご家庭は所は余り無いのではないでしょうか。
最近のスーパーでも魚は切り身にしてたり鱗や内臓なども取り除いて処理済みで売っている所が殆どですのでご家庭で魚を捌く必要性が無い現状も原因かと思いますが釣りをしているのであれば当然に魚を捌く作業は避けては通れません。
【魚を捌く包丁】
・柳刃包丁
・出刃包丁
この2本で食材に合わせて使い分けをします。
出刃包丁で魚を解体したり身の冊取りをします。
柳刃包丁で冊取りした身を刺身用に切ります。
大まかにはこの様な使い分け。
【ファミリーフィッシングには小出刃包丁が最適】
この柳刃包丁と出刃包丁は結構なサイズとなってます。
特に出刃包丁は重量がありとても重い。
ファミリーフィッシングにおいて皆さんはどの様な魚を釣るのでしょうか。
ブリやカンパチ、鯛やシーバスなど大きいサイズの魚は狙わないと思います。
釣るのは小物類だと思いますが如何でしょう。
ファミリーフィッシングで釣る魚と言えばアジやイワシ、ガシラにサヨリやキスなどの小型の魚や幼魚類ではないでしょうか。
そんな小さい魚に柳刃包丁や出刃包丁はハッキリ言って大きくて非常に使い辛い。
そこで私がお勧めするのが小出刃包丁です。
これも私が25年以上使い続けている小出刃のMy包丁です。
小出刃包丁とは名前の通り出刃包丁の小さい版ですね。
これが非常に小さくて使い勝手がいい。
手の中にスッポリと入ってしまうサイズ。
【小出刃包丁の大きさ】
出刃包丁と比べるとこの位に小さい。
厚みも こんなに違ってきます。
この位の違いがありますので出刃包丁に比べて非常に軽い。
出刃包丁がどうしてこの様に厚みがあり重いかと言うとこの重さで力を入れずに切って行く事が出来るんですね。
そして骨を切るのにもこの重さを利用してブツ切りにしてしまうんです。
非常に丈夫な作りの出刃包丁ですが小物を切るのにこの様なたいそうな力は要りませんし必要ありません。
これ位に大きさの違いがありますが小出刃包丁の刃の長さはメーカーにもよりますが大抵は10㎝程となっております。
この10㎝の長さで三枚卸しに出来れば良い訳ですがファミリーフィッシングで釣れる魚で幅が10㎝以上もある魚は殆ど居ないに等しいと思いますのでこの小出刃包丁で十分なんです。
現に私はファミリーフィッシングにおいて釣った魚を出刃包丁で捌いた事は一度もありません。
全て小出刃で捌いています。
【使い勝手の実演】
ファミリーフィッシングでメバルは狙わないと思いますが解りやすく22㎝のメバルで小出刃を使った大まかな作業をお見せしましょう。
このサイズでも余裕がある位に問題なく捌く事が出来ます。
包丁の大きさをメバルと比べるとこの位です。
魚の幅に対して十分な長さがあるのがわかりますね。
《鱗を取る》
この作業は余り包丁の大きさは関係ありませんがシンクの中での作業なら当然に小さい方が使い易い。
《頭を切り落とす》
十分に包丁の長さがあるのでこれも問題なし。
《三枚に卸す》
この作業は中骨に沿って切って行きます。
魚の大きさがありませんから非常に小さい細かい作業になりますので出刃包丁だと重くてとても操作し辛いです。
その点、小出刃包丁だと全く問題なし。
和包丁だと軽く引くだけでスッパっと切れて行きますので押す必要は全くありません。
この切れ味の良さが和包丁の特徴でもあります。
《鱗をはぐ》
この作業の時に包丁より身幅が広いとキレイに剥ぐ事が出来なくなりますのでご注意。
と言いましても先程に申しました通りファミリーフィッシングにおいてそこまで大きな魚は釣る事は無いかと思います。
《刺し身に切り分ける》
通常はこの作業をするのは柳葉包丁ですが見ての通り短冊にした身は小出刃の刃に比べて非常に小さいので小出刃で十分にキレイに切れます。
10㎝の幅を活かして一太刀で切って行きましょう。
《仕上がり》
こんな感じですね。
※切り身の並べ方の美的感覚は除外して下さい。
この様にファミリーフィッシングで釣れる殆どの魚は小出刃包丁1本で十分に捌く事が出来ます。
そして小さく軽いので使い勝手は抜群です。
【和包丁のお手入れ】
この和包丁と言うのは材質的に非常に錆びやすいので使った後はしっかりと洗って水分を取って仕舞いましょう。
《洗う》
魚ですので少なからず塩分は付いておりますので洗剤を付けてしっかりと魚の成分を取り除きます。
《乾かす》
決して半乾きで仕舞わないで下さい。
一気に錆が来てしまいますのでしっかりと乾かして下さい。
特に柄の部分は木で出来てますので水分をかなり含んでおります。
柄がしっかりと乾けば仕舞ってOKの合図。
《新聞紙に包む》
毎日使う物であればここまでしなくてもいいのですがたまにしか使わないのであればこの作業は必須となります。
和包丁は乾いていてもそのまま裸で置いておくと空気中の水分が付着して使ってない間に錆びが出てしまいますが新聞紙に包む事により全くとは言いませんがかなり防ぐ事が出来ます。
新聞紙は水分を吸ってくれるんですね。
私は必ず新聞紙に包んで仕舞っておきます。
①新聞紙を包める位の大きさにカットします(4/1程度)
②新聞紙をコンロにかざして炙ります
これは新聞紙の水分を飛ばす為。
※火に近づ過ぎて燃えないように遠目で炙ります
③しっかりと包んで次に使う時まで仕舞っておきましょう
まとめ
最近の和包丁も素材がステンレスで出来ている物が多くありますが出来れば刃体の素材に鋼を使っている物を使った方がいいですね。
切れ味が違いますしステンレス製に比べて切れ味が長く続いて刃の持ちがいいです。
そして当然にMade in JAPANです。
包丁の切れ味がいいと身が潰れる事なく切り口もキレイに捌く事が出来ます。
是非に小出刃をご家庭に1本用意して頂きたい。
ファミリーフィッシング以外の魚では27㎝のメバルでも難なく捌けましたしタチウオやアオリイカもこれで捌きますしセイゴクラスの魚でも大丈夫。
珍しい所ではタコやナマコも捌きました。
只、青物やシーバスなどの大型の魚には使えない事は無いですが小さくて使い辛いのでご注意を。
その時は出刃包丁と柳刃包丁を使って下さい。
改めて言いますが小出刃包丁がいいと言うのはファミリーフィッシングで釣れる小型の魚に対してですのでお間違いなく。
捌ける魚もサイズの目安は魚の幅が10㎝有るか無いかで判断すればよろしいかと。
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