去年の11月中旬から神戸のメジャー人気ポイントの兵庫突堤(以後=兵突)が釣りの出来ない事態になっているらしい。
一部のアングラーの間で『いよいよこの時が来たか』と言う話を耳にして私はこの事を最近知りました。(ー_ー;)
どうりで最近のフィッシングマックスのリアルタイムに出てない訳だわ。
確かに兵突はいつ釣り禁止になってもおかしくない状態ではあったが・・・。
どうしてこのような事態になってしまったのか。
今回はこの兵突の釣り禁止について調べてみました。
兵庫突堤(兵突)とは
神戸港の中央市場近くの倉庫群。岸壁から釣りが出来てアジ、サバ、カレイ、タチウオ、アナゴなど魚種が豊富で、阪神間でも数少ない岸壁に車が横づけ出来て更にトイレも設備されている為にファミリーフィシングにも人気のスポット。近くにもコンビニがあり何かと便利なポイント。
兵庫突堤の問題
以前から問題になっている一部の釣り人のマナーの悪さ。
目を覆いたくなる程の釣り人が出すゴミが山の様に捨てられております。
その為にフィッシングマックス神戸ハーバー店の店員さんなどは巡回時に毎回ゴミの処理をしておりました。
それに加えて釣り人同士の暴言やケンカ沙汰による警察の出動、港湾関係者との駐車のトラブルなど挙げ出すと切りが無いくらいで、以前にも釣り禁止の方向で話しが進んだ事もあります。
このような経緯で足を運ばなくなる良識ある釣り人も多く、実際に私の知り合いの中にも他の釣り人に罵声を浴びせられて行かなくなった方が数名います。かなりの恐怖を味わったらしいです。
この様な感じでいつ釣り禁止になってもおかしくない状態だった訳です。
立ち入り禁止区域増設
兵突全体が禁止区域になるのではなく一番の人気スポットが禁止区域になってます。
表向きが禁止区域になると釣り人にはかなり痛いですね。
この場所は倉庫に荷物の運び入れの為の大型トラックが頻繁に行き来する場所になっており、その為に釣り人の車の横付けにより港湾作業の邪魔になっておりました。
すぐに車の移動をすればいいのですが声を掛けても持ち主が現れない事もあったようです。
ただし、今回の釣禁止区域の増設がこの長年に渡るマナーの悪さが原因なのかどうかはハッキリとしていない。
ではそれ以外の理由があるとすれば何なのか。理由になり得る物を調べてみました。
一、国の条約
今回の兵突の立ち入り禁止区域の増設がこの条約に基づいてのものか分かりませんが、国としては海上人命安全条約(SOLAS条約)と言うのがあります。
海上における人命の安全のための国際条約(かいじょうにおけるじんめいのあんぜんのためのこくさいじょうやく、英語: International Convention for the Safety of Life at Sea)は、船舶の安全性確保のための規則を定める多国間条約の名称である。英語名からSOLAS条約とも呼ばれる。
1912年のタイタニック号海難事故を契機として、船舶の安全確保のため救命艇や無線装置の装備等の規則を定める条約が1914年に締結された。これが初のSOLAS条約であるが、第一次世界大戦の影響で発効には至らなかった。
1914年条約に新たな安全規制を追加するなどの修正を加えた条約が1929年に締結され、1933年に発効した。その後も1948年および1960年に改正条約が結ばれた。
現在最新のSOLAS条約は技術革新に対応するための迅速な改正を可能とするなどの修正を加えた1974年条約であり、日本は1980年5月15日に加入した。
その後30回以上にわたり改正を経ているが、最近では2001年のアメリカ同時多発テロを契機に2002年に改正が行われ(改正SOLAS条約)、テロ対策として港湾関連施設についても侵入防止等の保安対策を強化することが義務付けられた。また、改正SOLAS条約に基づき、外航船と国際港湾が順守すべき国際規則=ISPSコードが2004年7月1日付けで発効。外航コンテナ定期船業界でも、ISPSコードに適応し、船舶・貨物の輸送途上での安全と保安確保を目指した動きが活発化したが、運送業者の費用負担が増加し、荷主に対してISPSチャージなどのコスト転嫁も行われている。
かなり長い内容ですが簡単に言えば港湾や船舶をテロなどから守るために関係者以外立入禁止にしてしまう国際条約で、この条約が発効してから立入禁止になった港や堤防が増えて全国の釣り場が極端に少なくなったと言われてます。
《この条例に基づいての神戸港》
神戸での立ち入り制限地域計は平成16年12月の時点で64箇所あります。
海上人名安全条約(SOLAS条約)への対応
神戸港における外航船舶への安全対策としては、ポートアイランド地区、ポートアイランド(第2期)地区、六甲アイランド地区、兵庫ふ頭地区、中突堤・高浜地区、新港突堤西地区、新港東ふ頭地区、摩耶ふ頭地区が該当する事からSOLAS条約に基づき、一般の出入りをゲート等を設置して規制する。
・六甲アイランド 27箇所
・摩耶埠頭 7箇所
・新港東埠頭 2箇所
・新港第4突堤 1箇所
・中突堤 高浜 1箇所
・ポートアイランド 24箇所
・兵庫突堤 2箇所
となっております。
兵突の今までの立ち入り禁止区域はこの条約により設置されてたのがわかります。
今回はその条例に従って追加で禁止にされたのか?
二、神戸市の条令
神戸市にも港湾の条令はあります。
神戸市港湾施設条令に『行為の規制』と言うのがあります。
その中での第19条3項目に『岸壁,ドルフィン,物揚場又は護岸において魚釣りをすること』とあるのです。
今回の新たな立ち入り禁止区域も今までは港湾関係の方々に黙認して頂いてたと言う立場だったんですね。
そして今も釣りが出来るポイントは黙認して頂いているから出来るんです。
それを考えると、どの港湾もいきなり釣禁止となっても不思議ではありません。
我々アングラーは漁港関係の方々には感謝しなければいけませんし、迷惑をかける事など言語道断です。
我々アングラーが自分で自分の首を絞めないようにしないといけません。
三、大阪湾岸西伸部(国道2号)工事計画
噂では釣り禁止区域の増設はこの様なマナーうんぬんの問題でななく、六甲アイランド北から、湾岸5号線の延伸道路工事が西方面に伸びる海上架橋の工事に伴い、延長線上にある兵突が一時的に釣り禁止区域になってるのじゃないかと言う事。
出来ればこれが理由であって欲しいもの。
路線図
まとめ
《追加記事》
情報によると造成工事の為の封鎖らしいですね。
大阪湾岸西伸部工事計画に伴っての造成なのかはわかりませんが『兵庫ふ頭再整備工事』平成30年5月31日までだそうです。
何だかホットしましたね。(^_^)
あとは通常通り6月から解禁になれば又、釣りが楽しめます。
無事に釣禁止が解除になる様に願うばかりです。
《再追加記事》
兵庫突堤は2020年1月より全面釣り禁止となりました。
詳しくは兵庫突堤最新記事で⇩
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