フィッシュグリップと言うアイテムは有れば便利な物となります。
使う事で一番の恩恵はやはり手が汚れないで済む所ではないでしょうか。
魚を手で掴む事無くフック外しやリリースが出来ます。
一番は滑りのある魚には大変に重宝しますが特に毒魚が掛かった時などは必須のアイテムとなりますので常に装備しておきましょう。
そんなフィッシュグリップですが各メーカーから色んな種類が出ており釣具屋に行けば無名の格安フィッシュグリップも売っております。
その無名格安フィッシュグリップを私も所有しておりますが非常に素材が柔らかくて魚を掴み辛い。
やはりそこそこのお値段がしてもメーカーのしっかりとしたフィッシュグリップを使う事をお勧めします。
メジャーメーカーの中でもフィッシュグリップと言えはやはり【ワニグリップ】【ガーグリップ】が人気所かと思いますね。
この2種類なんですが製造販売元は第一精工で同じメーカーなんです。
ここで大概はどちらを選べばいいか非常に悩む所となります。
私も非常に悩んで今現在は2種類とも所持している事となってます。
この2種類を使い比べるとそれぞれの長所と短所がとても良くわかりますね。
それでは見比べて行きましょう。
- 【第一精工とは】
- 【ワニグリップ】
- 【ガーグリップ】
- 【見た目比較】
- 【柄の幅の比較】
- 【開く幅の比較】
- 【挟む範囲の比較】
- 【噛み合わせの比較】
- 【使用時の状態の比較】
- 【使用時の握り方の比較】
- 【グリップ力の比較】
- 【重さの比較】
- 【ワニグリップのホルスター付と無しのどちらを選ぶか】
- 【比較まとめ】
- 【使用上の注意点】
- まとめ
【第一精工とは】
電子部品、自動車部品、精密部品等の製品を製造・販売する京都本社の一部上場の第一精工株式会社がありますが、この会社と一緒と思っている方は多いのではないでしょうか。
実はこの会社とは全くの無関係で全くの同名会社なんですよね。
こちらの第一精工株式会社は大阪にある釣具製造会社なんです。
【ワニグリップ】
ワニグリップには3種類ありそれぞれにホルスター付きとホルスター無しがあります。
ホルスターの有り無しはゲーム性により選べばいいかと思います。
タックルBOXに仕舞うのであれば無しでフィッシングベルトに装着するのであれば付きでしょうね。
今の所ホルスターだけの別売りが無く後付けが出来ないので初めからホルスター付きを買った方が何かと使いまわしが出来て便利かと思います。
《ワニグリップMC》
サイズ26㎝
《ワニグリップミニMC》
サイズ21㎝
《ワニグリップエアー》
サイズ22.5㎝
狙う魚のサイズや用途によって種類がある訳ですが通常のゲームでは《ワニグリップミニMC》がサイズ的にも使い回しが良く一番使い易いと思います。
今回はこの《ワニグリップミニMC》で比較して行きます。
【ガーグリップ】
ガーグリップは2種類あります。
多少用途的には違った感じになる2種類です。
ガーグリップの特徴は細い先端部で口をホールド出来る事なんです。
簡単に言えばこれでバス持ちが出来ると言った方が分かり易いかと思います。
《ガーグリップナノMC》
サイズ94㎝
この商品は掴むと言うより口をホールドする使い方ですね。
この商品は口元専用みたいですね。
これだけの為の需要ってどの位あるのでしょうかね。
ちなみに現在はホルスター付は販売終了となっており単体のみしかありません。
《ガーグリップMCカスタム》
サイズ23.5㎝
ガーグリップMCは単体は無くホルスター付しかありません。
サイズ的にはワニグリップミニMCと同じ位の大きさになります。
【見た目比較】
見た目では『ワニグリップミニMC』と『ガーブリップMC』の大きさの違いはこれ位で差程の違いは無いです。
一般的に他メーカーで売っているタイプとしてはワニグリップの形状が圧倒的に多いですね。
いわゆるトングタイプと言われる物です。
日常生活で使い慣れている形状ですから違和感なく使えるタイプと言えますね。
ガーグリップと言うのはハサミタイプです。
ハサミで物を掴む習慣が余り無いと思いますので初めて使う時は違和感はありますが慣れると意外に使い易い形状でもあります。
【柄の幅の比較】
一番の見た目の特徴の違いはやはり柄の幅の広さ。
ワニグリップは3㎝ありガーグリップは1.3㎝で更に先端は更に細く0.8㎝となってます。
両方とも歯がしっかりとありますのでどの部分で掴んでも引っかかる様になってますが普通に考えて挟んだ時の安定感はどちらかと問えばやはり幅の広いワニグリップとなりますよね。
しかしガーグリップも最先端の細い部分もしっかりと歯が揃っており丁寧な作りとなってます。
【開く幅の比較】
ガーグリップが最大7㎝開くのに対してワニグリップは最大10.5㎝開きます。
掴み易さは断然にワニグリップでここまで大きい魚を掴む事があるのかと思いますが動いている魚を掴むのが楽なんです。
反対に小さい魚を掴む時は先の細いガーグリップが掴みやすい。
【挟む範囲の比較】
掴む範囲と嚙み合わせを見比べてみます。
全体の挟める範囲としては ガーグリップが8.5㎝に対してワニグリップは15.5㎝とかなり広くなります。
歯が入っている範囲はガーグリップ8.5㎝に対してワニグリップ8㎝と殆ど同じ範囲ですね。
どちらが良いのかは何とも言い難いのですが余裕のあるワニグリップが掴み損ねる確率は低くなりますが歯が入ってない手元で挟むと当然に滑りやすくなりますので出来るだけ歯のある所で掴むようにしましょう。
【噛み合わせの比較】
噛み合わせですがワニグリップキレイに噛み合ってますがガーグリップはズレております。
いがんでるじゃんっ!!
不良品っ⁉
と思わないで下さい。
決して不良品ではないです。
歯が二つしかないので上手く噛み合う様に意図的にズレてるんですね。
【使用時の状態の比較】
ホルスターから出ている時はどの様な違いなのか。
ガーグリップはこの様に完全に開いた状態となります。
ホルスターには閉じた状態で刺し込むんですね。
ワニグリップは開いた状態でも下の部分を引っ張るとストッパーが掛かって閉じた状態になりますのでホルスターから出ている状態でも邪魔になりにくい。
又、ホルスター無しでも非常に仕舞い易く持ち運びに便利です。
【使用時の握り方の比較】
使う時に手の動きに対してどうなのかと言うと。
ワニグリップはトング状ですので最大限に簡単に開く事が可能ですがガーグリップは指が開く範囲でしか広げる事が出来ないので手が小さい方には少し使い辛いかなと思います。
最大限に広げようと思うとこの様な握り方になるんですがどちらが瞬時の動きに使い易かというと一目瞭然でワニグリップでガーグリップは少し手間取ります。
更に柄の細さで手元から滑り落ち易いのはガーグリップですね。
ワニグリップは柄の部分まで太さがあり手の平を使って指でホールド出来るのに対してガーグリップは柄が細く殆ど指のみのホールドとなり素材的にも非常に滑り易い。
最大限開くには柄の根元付近を握らないと難しく最大限開く為に端を握ろうとする時に手が小さいと指が届かない場合も。
ハサミの様に指を通す穴が開いたり指がしっかりと引っ掛かる所があれば違ってくるんでしょうけど。
以前に柄が滑りにくい素材であればいいのですがね。
【グリップ力の比較】
ここまで見るとワニフリップが断然に良い様に感じますが慌てないで下さい。
何と言ってもガーグリップの真骨頂はグリップ力なんです。
ワニグリップには到底真似の出来ないグリップ力をお見せしましょう。
リンゴを力一杯挟んでみました。
《ワニグリップ》
これ以上やると柄が折れる位まで挟んでみましたが尖った歯は喰い込みますがそれ以上は無理ですね。
どんなに力を入れてもこれが精一杯。
決して手を抜いている訳ではありません。
皮面もせいぜい歯型が付いている程度です。
柄の形さえ付きません。
これを見ますと重量のある魚のグリップは向いていないと思いますね。
《ガーグリップ 》
これも柄が折れる位に思いっ切り力を入れると絞る様に果汁が出て来ました。
驚きは皮面の食い込み。
分かりますか?
流石に砕く所までは行きませんでしたが柄が半分以上食い込んでますね。
本当に折れるまでやるとまだ行けそうな感じだったんですが流石にギリギリでヘタレてしまいました。
それにしても手を放した状態で食い込みが凄くてこの状態。
しっかりと食い込んで離れません。
完全に果肉を破壊しております。
このグリップ力がガーグリップの凄い所なんですね。
一般的に考えてトングとハサミではどちらが力の伝わり方が大きいかを考えると一目瞭然だと思います。
重さのある魚も暴れる魚もしっかりとグリップできるのがガーグリップなんです。
このホールド力により細い先端で重量のある魚でも口をホールド(バス持ち)出来るんですね。
この持ち方ですね。
この使い方は先に幅があるワニグリップでは出来ませんのでガーグリップ特有の使い方です。
手が汚れるのを避けるのであれば必須なポイントです。
使用後は毎回ブラシでキレイに洗っておりますのでこの後にリンゴは無駄にする事なく美味しく頂きました。
【重さの比較】
ワニグリップは83gに対してガーグリップは126gとなります。
この重さに関してはどちらが良いと言うのは難しい所ですがガーグリップが手から滑り落ちやすい原因の一つに126gと言う重さもあるのではないかと思います。
【ワニグリップのホルスター付と無しのどちらを選ぶか】
これもかなり難しい選択となります。
ガーグリップにはホルスター無しが存在しませんのでワニグリップのみの悩みとなります。
当然に価格の違いと言うのもありますがホルスターは今の所は別売りがないので後付けが出来なんですね。
だったら初めからホルスター付を買えば?となるのですが欠点があります。
この様にガーグリップも同様セーフティーロープというので繋がれており取り外しが出来ない仕組みになってるので使用用途により脱着して使う事は不可能なんです。
なので使用用途を考えて購入しないといけません。
只、このホルスターと言うのはフィッシングベルトに通すだけでは無くクーラーBOX等に装着する事が可能なんです。
『ホルスターベースMC』と言う別売りのパーツがあります。
この様に取り付ける訳なんですが、このパーツはホルダー付ワニグリップの『MC』と『ミニMC』には標準装備されており『ワニグリップエアー』と『ガーグリップ』には付いておりませんので別途購入となります。
ちなみに私はワニグリップはホルスター無しで購入しました。
腰にぶら下げる時はガーグリップと言う使い分けです。
ガーグリップの選択の余地がないのが残念ですが間違ってもセーフティーロープを切って使うのは紛失の原因となりますのでやめた方がいいです。
テトラ釣行で落とすと取り返しのつかない事になります。
【比較まとめ】
それぞれの長所と短所を私なりにまとめてみました。
《ワニグリップ》
私の経験上では
・タチウオ
・サバやサゴシ等の青物
これに使うのはしんどい物がありました。
やはり暴れる魚に対してブリップ力が足りない。
後先考えずに絞め殺すつもりでやれば恐らく掴めると思いますが流石に私にはそこまで出来ません。
長所
・軽い
・トング状で使い易い
・ホルダーから外してもストッパーにより閉じた状態でコンパクト
・表に金属部分がないので海水に浸ってもメンテナンスが簡単
・ホルスター有と無しの選択が出来る
短所
・重量のある魚のブリップには適さない
・暴れる魚にはグリップ力が弱い
・バス持ちが出来ない
《ガーグリップ》
ライトゲームも含めて全般的に対応出来ます。
特に小アジなと小さい魚は柄の先端が細いので掴み易いのですが慣れるまでは使い辛いかと思います。
反対に慣れてしまえばワニグリップより使用用途は広くなると思いますね。
長所
・重量のある魚でもしっかりとグリップ
・暴れる魚でもしっかりとグリップ
・バス持ちが出来るのでフック外しにも手が汚れない
・小さい魚から大きい魚までオールマイティー
短所
・重い
・最大の広さで使うのに手間取る
・ホルダーから外すと開きっ放し
・手から滑り落ち易い
・魚体に歯型が付き易い
・剥き出しの金属部分があり海水を浴びると錆び易いので使用後のメンテナンスは必要
・ホルスター無しが無い
簡単に言うと使い易さ云々はさて置き、この2つの最大限の違いはグリップ力が違うんです。
只言える事は、グリップ力があるから良いとか悪いとかでなないんですね。
釣りスタイルや狙う魚、使用用途によりそれぞれに長所と短所があるんです。
それに見合った使い方をするのが一番かと思います。
【使用上の注意点】
使うに当たって注意して頂きたい事があります。
《ワニグリップ》
大きい魚や暴れる魚に使うとグリップ力が弱い為に魚が擦り落ちてしまい、その時に魚種によりウロコが剥げたり更にはずり落ちる時に柄の歯により魚体に傷が付きますのでその様な魚はリリースはしないで持ち帰って下さい。
それだけで魚はかなり弱ってしまいます。
《ガーグリップ》
しっかりとしたグリップ力でホールド出来るが故に力加減を間違えると柄が食い込み過ぎて魚にかなりのダメージを与えますので持ち帰らないのであれば力加減には十分に注意して下さい。
エラの辺りを挟んで絶対に腹部を挟まない事。
特に腹部を力強く挟むと肛門から内臓が飛び出たりしますので、その様な魚はリリースしないで持ち帰って下さい。
ハッキリ言って魚には致命傷です。
まとめ
大まかな選ぶ流れとしては
①フィッシングベルトやクーラーBOX等に装着するかどうか
・装着しないならワニグリップ
②装着するならホルスター付きのワニグリップかガーグリップの選択
・記事を参考にして下さい
この様な感じでフィッシュグリップをご紹介しましたが、私は基本的にフィッシュグリップは使わない主義なんです。
と言いますのは何度も言いますが使う事により力加減を誤れば魚の体に刃の傷が付き刃の後がしっかりと残ります。
場合によっては鱗が剥げてしまいます。
持ち帰るのであればいいのですがリリースするのであれば出来るだけ傷が無い状態でリリースしたいからなんです。
私はブログ画像を撮る上で撮り易くする為に挟む事はありますがかなりの力加減をします。
ガーグリップを使う時は挟む力が強い為に最悪の場合は魚にかなりのダメージを与えてしまいますので特に気を使います。
使う時はエラ付近を挟む様にしてなるべく腹部を挟まない様にして頂きたい。
上手に使ってエコロジーな釣りを楽しんで下さい。
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